LP (Mint LP-24023)
Producer: Juggy Murray
ソウルのLPかと思って買うや、あまりにブルース臭くて手離すという話をよく聞いた。
確かに、タイトル通り全体の基調は”ブルー”だが、それはディープ・ソウル・ファンが忌避するほどのものではないはず。
フロリダ生まれでフィリー育ちの彼女がこのようなサザン・ソウルに近いLPを作ったところに、この時代の色がある。
既に65年にスー傘下のイースタンからデビューしているが、その関係で、これもスーの社長ジャギー・マレイがプロデュースすることになったのだろう。
68年にブルージーなA(1)がヴィープから出されてヒットし、このLPにつながった。
B(4)(5)にブルースの名曲が見えるし、オーティスの曲でもブルースのA(5)を取り上げているのが、彼女の”個性”なのだろう。
ぼくはこうした曲も気に入っている。
やはりオーティスのA(6)でも熱演。
なお、曲名に間違いがあり、A(3)は入っておらず、代わりにA(4)が、A(4)にはドン・コヴェイの”Sookie Sookie” が入っている。
そしてB(3)にはアレサの”Dr. Feelgood” (なかなか良し)がなぜか収録されているので注意。
転載:U.S. Black Disk Guide©鈴木啓志
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