youtube musicでU.S. Black Disk Guide音源を探す旅 No.155

音楽

FUNKADELIC / One Nation Under A Groove

LP (Warner Bros. BSK-3029)

Producer: George Clinton

【A】(1) One Nation Under A Groove (2) Groovallegiance (3) Who Says A Funk Band Can’t Play Rock?! 【B】 (1) Promentalshitbackwashpsychosis Enema Squad (The Doo Doo Chasers) (2) Into You (3) Cholly (Funk Getting Ready To Roll!)

クリントンの思想を端的に表わしたアルバム・タイトル!

タイトル曲は、その後のPファンクのテーマ曲的なものともなったが、78年に発表されたファンカデリックとしては通算10枚目にあたるこのアルバムは、Pファンク関係のアルバムの中でも代表的な1枚に数えられるものだ。

テンポ自体は軽快だが、乾いた音色のリズム・ギターとシンセ、そしてパーカッション類が絡み合い、何人ものヴォーカルが交錯する、くんずほぐれつのファンク・ナンバーA(1)。

哀愁のあるメロディ・ラインも秀逸だ。

この曲や、ストレートなファンクのB(3)はパーラメント的だが、マイケル・ハンプトンのギターが大活躍するA(3)など、タイトル通りのロックっぽい曲だし、レイ・デイヴィスの低音も冴えるB(2)や、スウィートな歌とかけ声がぐちゃぐちゃに混じるB(1)などもかなりサイケで、ここらがいかにもファンカデリック。

カリブ風味も加えられたA(2)のクールなインプロヴィゼイションも不思議な味だ。

このアルバムには4曲入りEPもおまけでついていたが、それもギターがギンギンの内容だった。

▶Some More from this Artist

ご存知のように、FunkとPsychedelicの二語を合成して出来たのが、Funkadelicというグループ名。

ギター中心のサウンドで、ロック/サイケ色も濃いのが、このグループのコンセプトだった。

ファンカデリック名義のアルバムを以下に。

  1. “Funkadelic”
  2. “Free Your Mind And Your Ass Will Follow”
  3. “Maggot Brain”
  4. “America Eats Its Young”
  5. “Cosmic Slop”
  6. “Standing On The Verge Of Getting It On”
  7. “Let’s Take It To The Stage”
  8. “Hardcore Jollies”
  9. “Tales Of Kidd Funkadelic”
  10. “Uncle Jam Wants You”
  11. “The Electric Spanking Of War Babies”

約10年間、1年に1枚のペースで発表してきたわけだが、初期のファンカは、ジミ・ヘンやスライたちの強い影響を受けていた。

①~③や⑤など、かなりシンプルな骨格であり、デトロイト・ソウルと、サイケなロック感覚が合体したという趣も強かった。

かなりヘヴィなサウンドであった。

初期の中心ギタリストはエディ・ヘイゼルで、特に③のタイトル曲のサイケ&ハードな、ブッ飛んだギターは有名だ。

この曲は後に”キッド・ファンカデリック”ことハンプトンにも受け継がれた。

④で、ブーツィ一派が初めて参加。

本格的に加わるのは、⑦以降のアルバムからとなるが、その為か、徐々にストレートなファンク色も濃くなっていった(といっても全体にギター中心でロックっぽいというのは変わらないが)。

ファンカデリックの場合、ロックなんて嫌いじゃ!というソウル・ファンにはお呼びでない(?)アルバムが大半となるだろうが、名曲”Knee Deep”をフィーチャーした⑩や、スライ・ストーンも参加した⑪、ブーツィ初参加の④などは、聴いて損はないと思うが、どうか。

転載:U.S. Black Disk Guide©小出斉

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