MUTINY / Mutiny On The Mothership
LP (Columbia JC-36117)
CD (Pヴァイン PCD-1307)
Producer: Jerome Brailey
75~78年のPファンクでダイナミックなリズムを叩き出していたジェローム ”ヒム・バッド” ブレイリーが率いるミューティニーの、ハードコア・ファンク・アルバムだ。
いわゆるPファンク系のグループの中でも、クリントンの音楽性を最もストレートに受け継いでいる正統派である。
ロウダウンな屈折を秘める荒々しいヴォーカル、随所に盛り込まれる哀愁メロディー、パーラメントでお馴じみのフレーズを応用した重量級ファンク・サウンド、いずれも確かな音楽的力量が根底にあるのがこのグループの魅力。
何より、全編を支えるジェロームの太いグルーヴが素晴らしい。
円盤と人魚を使ったジャケットのシュールなコンセプトも、Pファンク譲りで秀逸だ。
当然のことながら本家の深いニュアンスやメッセージの重みは求め得ないが、ここは、ジャングル・サウンドを思わせる狂熱的高まりがミューティニーならでは。
尚、シック的な音も取り入れた2作目 “Funk Plus The One” (同 36597) も同様に聴き応えあり。
また、80年代にj.ロメオからもLP(J-Romeo 108) が出されている
転載:U.S. Black Disk Guide©平野孝則
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