GARLAND GREEN / Jealous Kind Of Fella
LP (UNI 73073)
Producer: Jo Armstead
ガーランド・グリーンは、典型的なバラディアーだ。
ミシシッピからシカゴへの移住組。
1969年にゴスペル仕込みのフィーリング豊かなその喉が、自身も歌手のジョー・アムステッドの制作/作曲の才能、そして、感傷的なシカゴ・サウンドと結びついて、名作A(1)が生まれた。
ただし、これはワン・ヒット・アルバムではない。
柳の下のドジョウを狙ったB(1)こそやや印象が弱いが、甘くせつないB(5)を初め、A(4)、B(2)(3)(6)と、アームステッドの佳曲がガーランドの個性的な唱法を支えている。
この後、ガーランドはCotillionを経由して、74~75年にはSpringで活動。
かなり充実した録音を残しているが、同じレーベルのジョー・サイモンを意識しているのが窺える。
この頃の作品は、”The Spring Sides” (Kent 097)としてLP化。
いつ頃からかロスに移住し、77年にレオン・ヘイウッド制作のRCA盤(APL 1-2351)、83年にはラモン・ドジャーがらみのOcean-Front盤(OF-100)で、ガーランド節の健在を示した。
最近、久々に自主制作のミニLP(Love 101)を出したが、やや衰えがみえる。
転載:U.S. Black Disk Guide©中河伸俊
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