amazon music unlimitedでU.S. Black Disk Guide音源を探す旅　No.22

LP (Atlantic SD-8153)

Producer: Jerry Leiber, Mike Stoller, Bert Berns

クライド・マクファーターがリードを取っていた時代。

ジョニー・ムーアがリードを取っていた時代。

とドリフターズにはいくつか歴史の断層がある。

個人的には50年代がベストだと思うが、一番ポピュラーなのは59年にベン・E.キングがリードを取るようになってからの数年間だろう。

確かにA(1)(3)(4)(5)と続く、ベン・E.の歌声とコーラスには至らなさがあるものの、何かに向かって動き出そうとする強い衝動と情熱を感じることは確かだ。

これらがいわゆるソウル・コーラス・スタイルの原型のひとつとなったのだった。

ベン・E.がソロになってからは、そのベン・E.によく似たルディ・ルイスやチャールズ・トーマス、さらにはムーアが替る替るにリードを取って盛り上げ、B(2)(3)(4)(6)といった有名なヒット曲が生まれてはいるが、ぼくには今ひとつだ。

ソウルの流れに完全に乗り遅れてしまっている。

60年代後期の作品やオールディーズ・ブームに乗って吹込んだLPもいくつかあるが、他ではやはりこの時代の作品を38曲集めたCD(Atlantic 2-81931)でまあ十分だろう。