LP (RCA-Victor LSP-2156)
Producer: Hugo = Luigi
アイズレー・ブラザーズはおよそ30数年の歴史を持つ。
その長い時代でいつを取るかといわれれば、70年代から80年代にかけての10年間、ファンク時代を名指す人が圧倒的に多いだろう。
だが、告白してしまうと、ぼくは彼らの出発点ともなったRCA時代が一番好きなのである。
というより、「シャウト」。
この曲があるから一番愛着があるといった方がいいかもしれない。
59年にヒットし、ソウル時代のダンス・ナンバーを一方で決定づけた不朽の名作だ。
この曲に対してはまあB(3)くらいが立ち向かえるかな、といった程度。
この後のワンドやUA時代、さらにモータウン時代も悪くはないが、この曲と比べてしまうと、ぐっと見劣りするというのが本当のところである。
意外にいいのがアトランティック時代で、ジミ・ヘンドリックスをバックに従えた”In The Biginning” (T-Neck 3007)はディープ・ソウル味、ファンキー味一杯の好選曲だ。
RCA時代も、今は同名の全曲集(RCA 9901)が出てしまい、このLPを苦労して買い求める必要はなくなった。
転載:U.S. Black Disk Guide©鈴木啓志
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