LP (Roadshow BXL1-3443)
Producer: Papa Don Schroeder
ベン・ムーアは、ジェイムス&ボビー・ビューリファイの2代目リードとなった人。
初代のボビーよりはるかに力のあるシンガーだとかねてから思っていた。
一見すると、後から急にデュオを組んだと思われがちだが、ベンは60年代からフロリダ一帯でジェイムス&ボビーらと活動していて、ベン&スペンス(ジェイムス)として記憶に残る作品をレコーディングしているほどなのだ。
また、マイティ・サムとも一緒に歌っていたこともあると言われている。
このアルバムは79年に独立して作られたものだが、1人になって伸び伸びしたか、ずっと良くなった。
バックもかつてのアメリカン・スタジオの残党が中心にやっているわけだが、一時の迷いがなくなり、好演している。
特にいいのがA(2)。
いかにもディスコ時代のタイトルという感じだが、そのゆったりしたノリに、サザン・ソウルの新しい展開が見事に結実したのを感じるほど。
女性とデュエットしたB(1)、A(1)、B(2)あたりも同様。
マスカレイダーズのB(4)もかなりよし。
ベンはこの後、ゴスペルに転向して、数枚LPを発表。それも悪くなかった。
転載:U.S. Black Disk Guide©鈴木啓志
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