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CA$HFLOW / Ca$hflow
1986年。 この年ラリー・ブラックモン率いるキャミオは益々ポップ性を強め、ビジュアル面でのアプローチも功を奏し、「ワード・アップ」「キャンディ」といった曲でチャートを荒し回っていた。
その勢いにのるブラックモンに、地元アトランタで活動していたのを見出され、メジャーデビューを果たしたのがこのキャッシュフロウというバンド。
当然の如く音作りはキャミオ色に溢れ、デビュー・シングルA(1)はチャート8位にまで登る大ヒット、続いてA(2)のミディアム・ナンバーもかなりのヒットを記録した。
しかしこの2曲を聴いただけでは、彼等の真の魅力は見えてこない。
アルバム全編を通して感じられる熱く生々しい肌触り、しかも何かそれまでにない新しさを兼ね備えていた。
これはリード・シンガーのキャリー・ハバートに拠る所が大きいかも知れない。
B(3)、とにかくこのアップ・ナンバーを聴いて欲しい。かつて、この手の音をこんな風に歌いこなせる人がいただろうか?
正に新世代の感覚である。
そしてこの感触こそガイの様なグループ達の登場を予感させるものでもあったのだ。
転載:U.S. Black Disk Guide ©亀田源三郎
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