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音楽

no.940

RODNEY MANNSFIELD / Love In A Serious Way

ぼくはこの人の評判が今ひとつなのが歯がゆくてしょうがない。

実際、日本盤が出たのも原盤が出てから約1年後(94年1月)。

この手のシンガーが、アメリカ、特に日本で売りにくくなっている状況を端的に現わしている。

実際、80年代中期に最新のダンス・サウンドやヒップホップを聞いていたような人がカシーフも聞いている、という状況は今はない。

といって、リアル・シンガー何とかいって売り出そうという一部の動きもピントはずれのような気がする。

ロドニーは黒人音楽のいつの時代にも綿々と続いているスタイルをただ自己に忠実に表現しているにすぎないのだから。

そして、それが多くの人にかえって見えにくくなってしまっているのだ。

とにかく、(1)から(3)への続く表現の精緻さは想像の域を越えている。

他の名前を借りれば、”グレン・ジョーンズ的”という言い方がぼくには一番ピッタリ来る。

ヒューバート・イーブスお得意のアップテンポの(4)、さらに有名な(5)、ゴスペル的な(6)を続けて持ってきたところにそれを特に感じる。

フィラデルフィアから登場した大器だ。

転載:U.S. Black Disk Guide©鈴木啓志

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