LP (Mint 0002)
Producer: Allen Toussaint
50年代にもユナイテッド、サヴォイ、スペシャルティ等々多くの録音を残したアーニー・ケイドーだが、その名を轟かせたのは、何といっても61年の「マザー・イン・ロウ」の大ヒットだった。
アラン・トゥーサンのアレンジも冴え、ペニー・スペルマンの低音パートも印象的なノヴェルティ・ナンバーだが、このアルバムは同曲A(1)を目玉に、61年に組まれたもの(60/61年録音)。
柳の下のどじょうというわけで、同様の楽しいノヴェルティ・ナンバーが並んでいる。
しかし、アーニーはアーチー・ブラウンリーをアイドルとしていた程で、A(4)やB(5)といったバラードや、ミディアムのB(1)などでは、ゴスペル仕込みの素晴らしくディープな感覚が顔をのぞかせる。
実はこの辺がアーニーの最も魅力的な面で、A(1)の印象から受ける、ニューオーリンズのノヴェルティ・シンガーといった印象は、アーニーの一面にしか過ぎない。
71年の”Ernie K-Doe”(Janus 3030)や70年代後半のサンスゥ録音(以前 Pヴァイン PLP-331『マザー・イン・ロウ』で5曲LP化)も是非聴いて欲しい。
転載:U.S. Black Disk Guide©小出斎
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