LP (Tabu JZ-35570)
Producer: Charles Kipps
ヴァン・マッコイが手掛けたグループとして有名なプレジデンツを前身とするグループのセカンド・アルバムである。
本作においてもヴァン・マッコイの腹心達が隅ずみまで丹念に気を配り、独自の世界を作り上げている。
その中でも傑作と呼べるのが、A(3)、B(3)(5)の3曲のスローである。
どの曲も恐ろしいほどにドラマティックで、A(3)はバリトン・リードが切々と歌い上げ、余りの切なさに胸が張り裂けそうになる優れ物。
ファルセット・リードがチャーミングに歌ったB(3)は、途中でバリトンがフォローにはいるテンダー・バラード。
そして最後のB(5)はファルセット・リードとコーラスが、バックと共に盛り上がるウルトラ・ドラマティック・スロー。
また地味ではあるが、いかにもヴァン・マッコイらしいそよ風のごときスロー、A(5)も素晴らしい。
ミディアムもバリトンが頑張るA(1)、明るくて軽快なA(4)、B(2)(4)が良い出来。
これではスウィート・ファンはたまらないだろう。
ファースト(MCA 2269)もスローの出来がやや落ちるものの、ヴァン・マッコイが好きな人にはマストでしょう。
転載:U.S. Black Disk Guide©伊藤嘉高
say-G’z 補足
ファーストアルバムも配信されています。
アルバム未収録シングル盤は以下
“On And Off” 1972年
“I Just Wander / Thick And Thin” 1973年
“Too Busy Thinking About My Baby / You’d Better Know What You’re Doin'” 1974年
“All I Need / One Less Morning” 1975年
“Love Is Never Wrong / Wild Funky Weekend” 1984年
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