FONTELLA BASS / The ‘New’ Look
LP (Checker LP-2997)
Producer: Billy Davis
このセント・ルイス出身のシンガーもあまり話題にならないが、本質的にかなりなものを持っている人だ。
一時期デュエットしていたボビー・マクルーアや弟のデイヴィッド・ピーストンがアルバム・デビューした時だけその名前がでるのでは本当に淋しい。
オリヴァー・セインやアイク・ターナーの力で地元ボビンからデビューしたのが62年、ヴェスヴィアス(ソンジャと同じ)、プランといったマイナー・レーベルを経て前述のボビーとのデュオの後、65年このアルバムでデビュー。
70年には前衛ジャズ・グループ、アート・アンサンブル・オブ・シカゴと渡仏、パテやアメリカ等のアルバムで数曲歌う。
72年にはまた地元セント・ルイスで”Free” (Paula 2213)というアルバムを録音、エピックにシングル1枚(これが良い!)を残した後、母親のマーサ・ベースと共にゴスペルの世界に入る(Soul Note盤やSpirit Feel盤)。
代表作としてはよりソウルしているポーラ盤も悪くないが、重厚なシカゴ・サウンドに乗るキュートだがどこか重厚感のある若き日のチェッカー盤をあげておく。
転載:U.S. Black Disk Guide©高沢仁
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