LP (Zondiac ZS-1002)
Producer: Fred Bridges, RichardKnight, Robert Eaton
ルビー・アンドリュースといえば、何といっても67年のヒット曲「カサノヴァ」が有名である。
こうしたモータウン・タイプの曲も悪くはないのだが、その曲を含むデビューLP”Everybody Saw You” (同 1001)はどうも物足りないようにぼくは感じてきた。
だが、この2作目は違う。
年代的にはいくらか新しく、71~72年のものが中心になっているせいか、力強さが増し、彼女の良さがくっきりと浮かび上がってきた。
パート1と2から成るA(1)などはファンキー・ブルース的な香りさえあるほどだ。
特にB面にファンキーな味わいが強い。
でも、何といっても最高なのは、68年のヒット曲A(3)。
バックをつけるのは恐らくブラザーズ・オブ・ソウルというグループで、これとのからみが何ともいえない。
69年のヒット曲A(5)のノーザン的な味わいも捨て難い。
ルビーはそもそもシカゴをベースとするシンガーで、65年にケルマックからルビー・スタックハウスの名でデビューしているが、良くなるのはこの時代。
77年の”Genuine Ruby” (ABC 1002)もまぁいいLPだった。
転載:U.S. Black Disk Guide©鈴木啓志
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