SYL JOHNSON / Dresses Too Short
LP (Twinight LPS-1001)
Producer: Willie Mitchell, John Cameron
59年、フェデラルに初録音。
以降、シカゴのマイナー・レーベルを中心に地道にシングルを発表してきたシル・ジョンスン、時代の音に敏感に反応する一方で、黒人街のストリートに根差す自らのスタンスは決して違えることのない、筋金入りのタフで黒っぽいアーティストである。
本作は、67年のヒットB(1)に代表される、J.B.スタイルをフォローしていた頃のシルが聴けるトワイナイトからのデビュー作。
ほぼ全編、ファンキーがテーマとなるが、中では、ブルース/R&B系の渋目のミュージシャンをバックに配した、硬質でラフなシカゴ色が活きるB(1)(3)が最高。
ノヴェルティなセンスを見せる、重量感のあるウィリー・ミッチェル制作のハイ録音A(1)、ジョー・テックスへのアンサー・ソングB(2)もシルの独壇場、南部風バラードA(2)も見逃せない。
尚、2枚目”Is It Because I’m Back” (Twinight 1002)は、メッセージを込めた力作ながら音的にはまとまりを欠く。
CD『シカゴ・トゥワイナイト・ソウル』(PCD-2152)は未LP化の秀作を含む好編集のベスト盤である。
転載:U.S. Black Disk Guide©平野孝則
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