JIMMY HUGHES / Why Not Tonight?
LP (Atco 33-209)
Producer: Rick Hall
マスル・ショールズの音楽シーンの話をしていると、まず出てくるのがアーサー・アレクサンダー、そして次にこのジミー・ヒューズだ。
つまり、パイオニアというわけで、アーサーと違い、彼は真の意味でのオリジナル・ソウル・シンガーだった。
既に64年に「スティール・アウェイ」という今もソウル/ブルース・シンガーを問わずよく歌われるヒット曲を持ち、同名のLP (Vee Jay 1102) を作ったジミーだが、なにしろこの頃は同時期のメンフィスに比べると音が粗末すぎる嫌いがあった。
それが、フェイムがアトコによって配給されるようになる頃から、音的にも作品的にも充実し始め、こうした傑作アルバムも生まれたという次第。
67年のヒット曲A(2)、さらにA(3)、B(2)とバラードが中心に組まれているアルバムだが、一方の代表曲にミディアムのA(4)がある。
ジミーのような声はしばしば”細い”と称せられるわけだが、鋭くはあっても、ひ弱さは感じさせない。
この後、ヴォルトに移って”Something Special” (Volt 6003) を作っているが、これも悪くないLPだった。
転載:U.S. Black Disk Guide©鈴木啓志
say-G’z 補足
Amazon music では、”From The Halls Of Fame: The Jimmy Hughes Masters Volume 2” に収録。トラックNo.1~10までがこのアルバムです。
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