THE HOLMES BROTHERS / Where It’s At
CD (Rounder CD-2111)
Producer: Scott Billington, Andy Bresian
僕はこのグループをニューヨークの老舗ブルース・バー「ダン・リンチ」で見たことがある。
きけばもう10年以上もここでウィークエンド・ライヴをつづけているとのことだった。
彼等はこれまでに4枚のアルバムをリリースしており、どれもほぼ同等の出来だが、代表作としてはソウルっぽい曲の多いこのセカンドを選んでみた。
基本的にはブルース・バンドなのだが、ウェンデル・ホームズとポプシィ・ディクスンが熱唱するサム・クックの(1)でどのソウル・ファンもオッと思われると思う。
ファースト・アルバムのライナーでピーター・グラルニックが書いていたように、この兄弟は60年代初期にジム&ボブ・ハリスン(ボブとはあのボビー・ハリス!)と活動を共にしていたようで、なるほどボビー・ハリス達のいわゆるクック系シンガーの影響も感じられるソウルフルな唱法は仲々に魅力的だ。
ゴスペルやカントリーあるいはノリノリのロックン・ロールと、このグループの取り上げる題材は相当に幅広いが、どれを聞いてもちゃんと彼等のスタイルになっていて、まさにいまどき得がたいグループといえると思う。
転載:U.S. Black Disk Guide©高沢仁
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