LP (Arista AB-4195)
Producer: Carlos Wilson, Louis Wilson, Claude Cave
手に負えないグループである。
それぞれの時代で何枚かずつ耳にしたが、ピンと来ないものも多く、さらにポリドールだけで6枚もLPがあると聞いては気が遠くなる。
その時代、つまり70年代初中期が一番売れていた時代で、ウォーとかスライなんかは問題にならないくらいの本当のフュージョン(混合音楽)を試みていた。
西インド諸島出身、キューバ出身、さらにはインディアンやユダヤ人まで含まれていたのでそれも当然か。
たとえば、そのベストセラーLPの1枚に73年の”Composite Truth”(Polydor 5043)というのがあるが、これなどはウォーみたいなファンクがある一方で、サルサ、ポルカ、フォークまであるといった調子。
まさにブルックリンの何でも屋という感じである。
その後、カルロス、リック、ルイらのウィルソン兄弟を中心にまとめられ、徐々に普通っぽくなってきた。
78年の本作がソウル・ファンから支持されているのは、ファンクにストレートさが増した(A(2)(4)がいい例)からだろう。ヒットしたA(1)などはファンクを通り越して実にオーソドックスなミディアムナンバーで快調。
転載:U.S. Black Disk Guide©鈴木啓志
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