THE JIMMY CASTOR BUNCH / It’s Just Begun
LP (RCA LSP-4640)
Producer: Jimmy Castor
“Troglodyte”(穴居人)、”King Kong”、”ゴジラ”(日本語が原題)。
いずれもジミー・キャスターの持歌である。
こだわりもここまで徹底すればたいしたもの。
単にゲテモノ好きというだけに終わらないしたたかさがある。
テナー奏者として、66年に「ヘイ・リロイ、ユア・ママズ・コーリン・ユー」のヒットでスマッシュからデビューした彼が、ジミー・キャスター・バンチというグループ名で登場した時のアルバムがこれである。
RCAでは”Phase Two”(LP-4738)というのも作っている彼だが、その原型はほとんどこちらにある。
最大のヒット曲となったA(3)は笑えるが、素直にカッコいいと思えるのは、タイトル曲のA(2)の方。
JBズのようなグルーヴを持つ曲で、このLPのベストだろう。
同タイプのA(4),B(3)もなかなか。
その一方で彼らの得意とするラテン・タッチをA(5)で見せ、古くフランキー・ライモン&ティーンエイジャーズで歌っていた頃のスタイルをB(4)でなつかしむ。
こうやってみると結構多彩。
なお、メンバーのゲイリー・トーマスは後にファットバック・バンドに。
転載:U.S. Black Disk Guide©鈴木啓志
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